健全な自然を脅かす様々な問題は、複雑であると同時に多様です。
そのため、CIは異なる5つの戦略を用いて、課題の解決に取り組んでいます。
戦略的プログラム
CIは、効果的および効率的に目標を達成するために、戦略的保全プログラムを開発しています。
様々な立場のステークホルダーと連携しながら、現場での実践を重ねています。
ブルーカーボン
マングローブ、海草藻場、湿地などの沿岸生態系は、地球上で最も多くの炭素を蓄える生態系の一つですが、ひとたび生態系の劣化や破壊が進んでしまうと、そこへ蓄えられていた炭素は二酸化炭素として放出され、気候変動を加速させることになります。今、沿岸生態系は急速に減少しており、最も脅威にさらされている生態系です。
自然資本
自然の恵みは長い間、”タダ”とみなされてきました。しかし、私たちは、生態系が健全に機能することで、たくさんの恩恵を受けています。自然の恵みを社会経済を支える資本の一つとして捉え直した「自然資本」の適切な評価と管理は、持続可能な社会を構築するために欠かせません。CIでは、早くから経済と自然価値との結びつきに着目し、企業へのアドバイスや戦略策定支援などを通じて、自然資本の概念を広げるために貢献しています。
生物多様性ホットスポット
生物種は地球上に均等に分布しているわけではありません。ある地域には、他のどこにも存在しない固有種が数多く生息しています。これらの多くは、生息地の減少やその他の人間活動によって大きな脅威にさらされています。これらの地域は、生物多様性ホットスポットと呼ばれ、そうした地域で種の保存に成功すれば、世界の生物多様性の確保に大きな影響を与えることができる36の地域です。
サーフ・コンサベーション・パートナーシップ
CIは、セーブ・ザ・ウェイブ・コアリション(Save The Wave Coalition)とともに、世界規模で高品質な波が生まれるサーフスポットを保全するための「サーフ・コンサベーション・パートナーシップ」を設立しました。パートナーシップの目標は、まだ保全されていない数百万ヘクタールのサンゴ礁や海岸林、その他の重要な生息地を持続的に管理することです。
サステナブル・コーヒー・チャレンジ
コンサベーション・インターナショナルが、スターバックスコーヒーと立ち上げた本イニシアティブは、コーヒーを世界で初の真に持続可能な農産物とするために、コーヒー業界全体を巻き込み、必要な行動と投資を集め、関係者間での連携を促すプラットフォームとして機能するものです。バリューチェーン全体を持続可能にしながら、将来のコーヒーの需要を満たすために、政策レベルから最終消費者までつなぐアプローチです。
クリティカル・エコシステム・パートナーシップ基金(CEPF)
CEPFは、コンサベーション・インターナショナル(CI)、世界銀行(WB)、地球環境ファシリティ(GEF)、日本政府、フランス開発庁、欧州委員会(EU)による共同基金です。保全戦略の策定を支援し、その戦略を実施する市民グループ(NGO、民間企業、学術団体)に直接助成金を提供することにより、生物多様性の保護、地域の長期的保全リーダーシップの構築、持続可能な開発の育成を目指しています。
CIのコーヒー生産地への支援
森林を守るためには、より持続可能な形の生計手段が確立できるよう、現地の人々を支援することが必要です。コーヒーは、森林の日陰を利用して栽培ができる数少ない樹種の一つ。森林を守りながら、コーヒー生産を営む技術を支援すれば、現地の人々の生計の向上と地域の環境保全に貢献できるので、CIでは、古くからコーヒーに着目した保全プログラムも実践しています。
CIのビジョンとミッション
ビジョン
人と地球のすべての生命に長期的な恩恵をもたらしてくれる自然を守り、尊重し続ける社会、
健やかで繁栄した世界を、私たちは目指します
ミッション
コンサベーション・インターナショナルは、科学、パートナーシップ、
そして世界各地での実践に基づき、
次世代に豊かな自然を引き継いでいく社会を実現し、人類の幸福に貢献します