生物多様性は、私たちの生活にとって欠かすことができません。 食料、清潔な水、防災、安定した気候など、これらはすべて生物多様性からもたらされます。
しかし今、生物多様性の減少は急速に進んでいます。その原因は、気候変動や乱獲、生息地の破壊など、人間の行動の影響によるものです。
生活を守り、将来にわたって人類が繁栄しつづけ、未来世代にも自然の恩恵を受け継いで行くために、私たちは今すぐに行動を起こし、生物多様性を守る必要があります。
たとえば、植物、サンゴなど、生き物の中に見られる様々な成分により驚くほど効果を持つ医薬品の開発につながっているものが多くあります。人類は、生物の遺伝資源など、生物多様性をヒントにさまざまな問題に対する解決策を生み出してきました。
自然の恵みを守る取り組み
CIが保全活動を進めている場所には、潜在的な生態系サービスが地球上で最も集中しています。たとえば、アマゾンは、地球最大の淡水生態系です。そうしたスケールの自然生態系に存在する生物多様性がもつ隠された経済的評価が加われば、これらの地域の価値はさらに高まるはずです。
気候変動で、さらに深刻な影響がますます頻繁に発生することが予想される今、生物多様性の価値をできるだけ多くの人に理解してもらうことが必要です。
未知の可能性
CIは、いかなる場合でも、自然の恵みから得られる機会や収入が、地元の人びとにへ公平に分配されるよう努めています。それは、多くの場合、地元の人びとは、その地域の生物多様性の”管理者"であるからです。私たちは、未来の世代も依存することになるであろう生物多様性が、短期的なニーズに対して策定された開発計画によって侵害されることのないよう、公共・民間の両セクターに働きかけています。
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様々なアプローチ
国際的な枠組み
生物多様性を保全し、持続的に管理していくためには、法的な枠組みやルール作りが必要です。CIは、生物多様性条約など、包括的かつ効果的なメカニズム構築のために、日本政府、国際機関、さらに他国政府との連携を進めています。
生物多様性の持続可能な利用
それぞれの地域にある伝統的知識を適切に継承しながら、科学的なアプローチを用いることで、生物多様性の保全と持続可能な利用を同時に促進します。そうして自然と共生した社会モデルを構築していきます。